社長挨拶

「データとモデルで、交通分野の新しい価値を創造する」

 私たちは、交通シミュレーションと交通情報ビジネスの専門性を活かし、多くの皆様のお役に立てる新しい技術を生み出し続けることで、都市環境と地球環境の持続可能な未来に貢献します。

 株式会社アイ・トランスポート・ラボ(ITL)は、2000年10月に設立された、道路交通に関するコンサルティングやソフトウェア開発を手掛ける企業です。設立時には、交通工学の専門家である約10名の大学教員が資本金を出資し、大学発ベンチャーとしてスタートしました。

 創業当初、交通シミュレーションが実社会で広く活用されるには多くの課題がありました。例えば、必要なデータをどのように入手するか、シミュレーションモデルの再現性や信頼性をどのように担保するか、さらにはシミュレーション結果をどのように解釈すべきかといった問題です。私たちは、こうした課題に向き合い、交通シミュレーションの活用方法を提案しながら、その発展と市場の成長に貢献してきました。また、交通ビッグデータ時代の到来を見据え、自動車プローブデータや人流データを活用した交通情報処理技術、分析技術、予測モデルなどを開発し、交通状況の特性分析や災害時の突発事象検知、部分的な観測データから全体を推計するモデルなど、社会のニーズを先取りした技術開発にも挑戦してきました。

 このように、交通に関するさまざまな課題を解決するためには、「データ」と「モデル」が不可欠です。「データとモデルで、交通分野の新しい価値を創造する」という企業理念は、設立当初から一貫して私たちが抱き続けてきた想いです。そして、交通分野において価値ある技術やサービスを生み出し続けることこそが、アイ・トランスポート・ラボの存在意義であると考えています。私たちは、社会の変化とともに人やモノの移動が大きく変わることを経験から学び、未来に必要なことは何かを常に考え続けています。

 私たちは、

  • 「探求心と挑戦」(Initiative & Continuous Learning)
  • 「成果への責任」(Accountability)
  • 「連携と共創」(Teamwork & Co-Creation)
  • 「技術革新と社会貢献」(Innovation & Sustainability)

という4つの信念のもと、常に前進し続けます。

 私たちが専門とする交通工学の対象は、道路、鉄道、海上、航空など、人々の経済活動に深く関わる分野です。我が国においては、災害の激甚化やインフラの維持管理、人口減少や少子高齢化、都市交通やまちづくり、物流の最適化など、解決すべき課題が山積しています。これからの社会環境は、これまで以上に大きく変化し続けると予想されます。その中で、私たちは、分野横断的な視点で現状を理解し、未来を予測しながら、より良い社会の実現に向けて何をすべきかを考え続けます。そして、社会の未来像を可視化しながら、交通システムのあるべき姿を模索し、目標の方向性を定める仕組みや技術を提案していきます。

 アイ・トランスポート・ラボが目指す未来は、私がこの会社の素晴らしい仲間とともに歩む理由そのものです。これからも、多くの分野の皆様に貢献できる企業として成長し続けるよう、全力を尽くしてまいります。

株式会社アイ・トランスポート・ラボ
代表取締役社長
花房 比佐友